帰宅部にお任せを
「あの、失礼します…」
この人が、今回の依頼人。
そこに立っていたのは小柄な女子で、やはり遠慮が伺える。
遠慮、というより緊張しているのかも。
…それなら、わたしの役目かな。
わたしは女子のもとへ駆け寄って、笑顔を見せる。
「こんにちは。とりあえず、紅茶でも飲みましょう?」
同じ女子ということで安心したのか、彼女の表情も柔らかくなる。
「はい、お願いします」
一応、これも雑用係の仕事の一つ。
大体、この男だらけ(しかも全員顔のつくりは良いようで)、あとは楓の威圧などを前にして、男子はともかく女子は普通にしていられるはずがない。
だから、こうやって同じ女子がいるということ、そんなに怖くはない場所なんだ、とわからせてあげなければならない。
仕事をスムーズに進ませるためにだけど。
「で、改めて話を聞きたいんだけど」
楓はティーカップを置いて、話を切り出した。
「あ、はい」
その女子は口を開いた。