帰宅部にお任せを

颯は怪しい笑みを浮かべる。

そして、言った。


「行動していいよ、だと」

「…ああ」

これからが本当の始まり。

絶望のどん底へ突き落とす作戦の―…。


…まあ、それが俺達の仕事なわけで本来の目的なのだから。

ついでに、この生活からもおさらば出来るし。


一度息をついてから顔をあげると、何の変哲もない目の前の景色を見つめた。





「鳴海、ちょっと時間ある?」

ちょっと頭を掻きながら、さも何かありそうなフリをする。

例えば、告白シーンの前ぶれを想像させるように…。


「全然あるっ!…部室なら誰もいないハズだから行こっ」

その意図をどうやらいいように汲み取ってくれたらしく、彼女は頬を染めながら承諾した。

わざわざそちらから誘ってくれるとは、手間が少し省けた。


俺は嬉しそうな笑顔をつくって答えた。

「二人きりで、ね?」

と。


「うんっ!!」

その瞳からは、興奮と期待が伺えて。


そんな彼女を見て、少しだけ…ほんの少しだけ、申し訳ない気分になった。
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