帰宅部にお任せを
きっと彼女は告白の返事に対して俺がOKをするのだと思いこんでいる。
今まで俺が彼女に費やしてきた時間、態度。
彼女は『いける』と踏んでいる。
そして、有頂天になっているに違いない。
俺は小走りしながら、次の行動を思い返す。
顧問に怒られるのは想定済み。
にしても随分のニヤけようだ、このキャプテン。
顧問にどんなに怒られても、へらへらとしている。
…相当、幸せなんだな。
って、情に流されてはいけない。
俺は俺のやるべき事だけを遂行すればいい。
やるべき事だけを忠実にこなせばいい。
ようやく説教も終わり、輪の中に入った俺達は練習に戻る。
ペアはキャプテンと俺。
キャプテンの周りには相変わらず花が散っている。
俺がサーブをしようとした時、テニスコートに小さな悲鳴が響いた。
「きゃ…!」
全員の視線がそちらに移る。