帰宅部にお任せを
俺は『よし!』と頷き、依頼人を持ち上げた。
お姫様だっこ、とかいうやつで。
「へ!?え…えぇ!?」
驚きを隠せない依頼人。
「暴れないで」
俺はそう言い聞かせた。
依頼人がおとなしくなったところで、次は周りの注目だ。
真っ先に駆け寄ってきたのはキャプテンだった。
「廉君っ、そんなの颯君に任せればいいんじゃない!ほら、颯君が問題なんだし!」
ひたすら『お姫様だっこ』を阻止しようとするキャプテン。
「いや、颯だと途中で落っことしそうだからさ。…行こっか、みほちゃん」
俺は優しく視線を落とした。
「はいっ…」
顔を染める依頼人。
そしてそれを見たキャプテンは
「待ってよ、廉君っ!」
と俺を求めながらも、依頼人をものすごい形相で睨みつけていた。