帰宅部にお任せを
何も答えない依頼人に痺れを切らしたのか、キャプテンは苛立った様子で言った。
「あんたさあ、わたしが廉君を好きなのを知ってああいう真似をしてくれたんだよね?」
「そ、そんなっ…!」
必死に首を横に振る依頼人。
それがわざとらしく見えたのか、キャプテンは『嘘!』と怒鳴った。
「ほんと、アンタ苛つく。…一回、痛い目でも見てみる?」
キャプテンは拳を鳴らした。
「…もう二度と、テニスを出来なくさせてやるよっ!」
そしてその拳を振り上げた。
「へぇー…鳴海ってそういうコトするんだ」
響いた声。
その声にキャプテンの拳は動きを止めた。
キャプテンはまさか……と、振り返る。
「陰湿だなぁ~っ!」
そこにはそう言いながらニタニタ笑っている颯と、先ほどの声の持ち主、廉がいた。
「廉君っ!!」
キャプテンは拳をすぐさま後ろへ隠す。