帰宅部にお任せを
丸山さんといえば…
わたしは先日のことを思いだし、思い切って声を掛けた。
「あの、今お時間よろしいでしょうか?」
「…?はい、大丈夫ですよ」
『立っています』と強情な丸山さんをベンチにやっとの思いで座らせた。
「お訊きしたいこととは?」
どうも座ることには慣れていないらしい。
丸山さんはもぞもぞしながら訊いてきた。
『えっと』と、一度言葉を濁しては口を開いた。
「…あなたは、このままでいいんですか」
「…といいますと?」
どうしても気になっていた。
―"この方はわたしの下僕なの"
"私は由美お嬢様の下僕、丸山と申します"
「あなたは、一生由美さんの下僕でいることを本当に望んでいるのですか?」
ひゅうっとわたし達のわずかな間に風が通り抜けた。
すると、
「由美お嬢様が好きですから」
丸山さんは温かい笑みを見せた。