帰宅部にお任せを

「…よわいの」

楓はその後ろ姿を見て呟く。

それから、わたしに手を差し伸べた。

『だいじょうぶ?』って。


わたしは今じゃ考えられないけど、楓に飛びついた。

そして、こう言ったっけ。


『かえでくん、だいすきー!』

って。



救われた者同士。

同じ境遇のわたし達。

けれど、今じゃ違う。

彼女は下僕という存在を選んでしまったのだから―…。



「あ、そろそろお嬢様をお迎えに行かなければ。では、失礼します」

丸山さんはわたしが反応しないのを不思議に思いながら、去っていってしまった。


ねえ、丸山さん。

あなたはやっぱりこのままじゃ駄目だよ。


あなた達のその関係、

終わらせないといけない―……。




「ねぇ、楓!!」

わたしは真っ先に楓のデスクへ向かった。


「何、遅刻の罰を「お願いがあるの!」

楓は目を丸くした。


「お願いが、あるの…」
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