帰宅部にお任せを
「お邪魔しますわ」
いつもの時刻、お嬢様はやって来た。
「いらっしゃいませ」
楓はそれをすっかり手慣れた様子で出迎えた。
「今日はこの人「丸山さん……」
お嬢様の言葉を無視して、楓は丸山さんに話かける。
「はい」
「…今日は先にお帰りになってくれますか。あなたも、お嬢様もうちの有能な部員がお家まで付き添います。…颯、頼むよ」
楓は颯に合図をおくると、丸山さんを半ば強引に外へ連れていった。
女子の丸山さんが男子の颯に勝てるはずもなく、何か言いたげにしながらここを出ていった。
「私の下僕に何をしますの!?」
お嬢様は楓に向かって声を張り上げる。
…ほら、やっぱり。
わたしは何かを確信した。
「落ち着いて下さい。今回はあの人がいると出来ない話がこちら側にあるのです。…よろしいですか?」
笑顔を絶やさない楓。
さすが、と感心した。
「…まあ、いいわ」
お嬢様は納得がいかないようだったが、そこは目を瞑った。