帰宅部にお任せを
「この手紙、」
偶然にも三通、机上に置いてあった手紙を掴み、顔と同じ高さのところまで持ち上げた。
「書いたのは、ユマさんじゃない―…?」
一瞬、室内が凍りつく。
「…理由はわからない。けど、ユマさんは自分を傷つけたかった。だから、わたし達にお願いをしたんじゃないの?」
それだったら素顔が見せられない理由もつく。
ユマさんだけの依頼がこんなに集中したことも、彼女が自分で自分宛に依頼をしていたのだから当然だ。
「…なるほどな」
話を聞いていた廉は何か、納得した様子で立ち上がった。
「なるほどって?」
廉は『それが、』と話し出した。
「俺がこの前、2通目の依頼をこなしに行った時、何か違和感を感じたんだ。俺は確かに、原田ユマを傷つけたはず。…だけどあいつはおかしかった。あんな演技染みた叫び声…。心の底では楽しんでた、ってわけね」
おそらく廉が見たのはもう一人のユマさんだ。
自分が傷つけられることを悦ばしく思っている彼女―…。