secret name ~猫と私~
夕方。
歓迎会という名の飲み会を、セッテは断っていた。
そういった馴れ合いさえも、“仕事外”だというのだろう。
いつならば行けるのかという質問にも、のらりくらりとはぐらかしていた。
セッテと近付くチャンスを失い、残念がる女性社員たちに「ホンマ、誘ってくれてありがとうな」と言いながらも、笑顔を振りまく。
残念がったのは女性社員だけではなかった。
部署の男性社員からも、行かないのかと声をかけられている。
就業時間中にそんな話をするなと言いたかったが、興味にかられて黙って聞いてみた。
異性からの支持を受ければ、同性からの支持は受け辛いはずなのに、彼は何故か一日で、同性からの支持も受け取っているとは。
本当に不思議な人だ。
友人は必要ないと言いながらも、人は勝手に彼の周りに集まってくる。
「高村主任、訂正出来ました。」
「ありがとう。」
受け取って、なんとなく時刻を確認すれば、定時過ぎ。
歓迎会という名の飲み会を、セッテは断っていた。
そういった馴れ合いさえも、“仕事外”だというのだろう。
いつならば行けるのかという質問にも、のらりくらりとはぐらかしていた。
セッテと近付くチャンスを失い、残念がる女性社員たちに「ホンマ、誘ってくれてありがとうな」と言いながらも、笑顔を振りまく。
残念がったのは女性社員だけではなかった。
部署の男性社員からも、行かないのかと声をかけられている。
就業時間中にそんな話をするなと言いたかったが、興味にかられて黙って聞いてみた。
異性からの支持を受ければ、同性からの支持は受け辛いはずなのに、彼は何故か一日で、同性からの支持も受け取っているとは。
本当に不思議な人だ。
友人は必要ないと言いながらも、人は勝手に彼の周りに集まってくる。
「高村主任、訂正出来ました。」
「ありがとう。」
受け取って、なんとなく時刻を確認すれば、定時過ぎ。