幼なじみと付き合った場合。
「アイツは……逃げたんだよ」




「伊織が、逃げた?」




「俺と彩花がウマくいってて……だから、勝つ自信がなくて逃げた。

戦利放棄したヤツに、なんで今さら……」




「あのときは…あたしが悪かったの。伊織と付き合ってたのに、フラフラして……。

朝野くんのことも気になるし……で、伊織にはすごく辛い思いをさせてた」





「彩花は今は俺の彼女だろ?アイツにフラフラするなんて、許さない。

俺は……別れないから」




朝野くんの強い眼差しが、怖い。




こんな人だった?




あたしが好きになった朝野くんは、




いつもほんわか笑っていて、




なんでも、『いいよ』『大丈夫だよ』って言ってくれる……いい人だった。











「ゴメン……あたし……。

朝野くんにウソつかれてたっていうのもショックだけど……それより前に、やっぱり伊織が好き……。

あたしを助けてくれたのが、伊織だってわかって……すごく嬉しいの」




「なんだよ……アイツ、ズルいよ……。いいとこ持って行ってんじゃねーよ」




――バンッ!!




今まで見たこともないような、怒りにまみれた表情で、




朝野くんが床に足を打ちつけた。





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