とある神官の話
「あれ俺もよくやるよ。雪は天然の冷蔵庫だよな」
「冷蔵庫……」
「場所をちゃんと覚えてないと、面倒臭いことになる。雪のおかげで綺麗に残ってたりするし」
何か――――隠していたら?
そう過ぎったときだった。
「うわあああああああ!」
静かな村に悲鳴。ランジットがいち早く反応し走っていく。何件か過ぎた頃、"それ"はいた。ウルフだ。素早い!そして、ムブラスキ神官が熊に引きずられていく。
向かってきたウルフをランジットが切り倒す「守れ!」続けざまに背後にいたウルフに一撃。雪が血に染まる。
村の外へ引きずられていくムブラスキ神官を追わなくては。ランジットと目を合わせて、ランジットは走る。ランジットに比べると劣るだろうが、私はそれなりに戦えるつもりでいる。
弓を構えた神官の一人がウルフに命中。いい腕だ。そう思いながら、向かってきたウルフへ切り付ける!
何体か倒したのち、「残っている神官で村を」と告げ、遅れたが私も村の外へ向かう。村から出れば雪はなく走りやすい。ランジットはどちらに行ったか?「ゼノン!」