とある神官の話
似たような男というのは、ゼノン・エルドレイスのことなのだが、また何かやらかしたのか。またはやらかすのか。或は目の前にいる男か。
どちらにしろ嫌な予感しかしないのである。
「で、何の用です」
「ゼノンのやつはまあいいとして」
「……私の胃に穴を空かせるつもりですか貴方がたは」
「まさかそんな」
エドゥアール2世は笑う。
何でこんな人ばかりなのだろう。キースは思う。何故この人が、と思う一方で、この人がいたからこそと思うこともある。
だから、ここにいる。