とある神官の話







 ブランシェ枢機卿はランジットはともかく、問題児(私にとっては)なゼノンと足してシュトルハウゼンという問題児を一緒にさせたくはなかったのではないか。
 問題児足す、問題児は……多分ランジットが胃痛を訴えるだろう。
 なぜ? 何故ゼノンの友人やら関係者には変人が多いのだろう。引き寄せるのか?引き寄せてしまうのか?



 穴ぼことなったホットケーキを、私は切る。落ち着け私「で」
 真面目に戻ったランジットが続ける。






「簡単にくたばるような男じゃないのは確かなんだ。だがミノアに来て、消息が途絶えた」

「夜な夜なはいずり回る、"化け物"とやっぱり関係が?」

「それを調べてたらしいな」






 ミノアへと来たシュトルハウゼンは、ミノアで何かを掴んだ。それが漁師たちが言っていた"化け物"で、現地にいた神官にも話していたという。


 何かがいる――――。


 その"何か"が何なのか。まだわからない。シュトルハウゼンは何処に消えたのか。
 夜、見回りに出た時にそう言ったらしい。






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