とある神官の話
「問題児」
「へっ?」
簡単に説明すると、と切り出したランジットの言葉を私はまとめる。
ヨウカハイネン・シュトルハウゼン。神官。無駄に美形(多分)で、腕利き。しかしあちこちふらふらする放浪者めいた問題児。以上。
目眩がした。
「どっかの誰かに似てる気が……」
「因みに追い撃ちをかけるようだけど、ゼノンの知り合い」
なぜ!
ぶすり、とフォークが大きいままのホットケーキに刺さる。ランジットもまた遠い目をした。