MoonPrincess
『俺さ、幼馴染が入院してて見舞に来たんだ。』
幼馴染が入院?
それでお見舞いに来るなんて優しいな。
『その人に会ったことあるかな?』
そう私が呟くと冬夜さんはクスッと笑って、
『ないと思うよ? だって今日から入院だし。』
…恥ずかしい。
私、変なこと言ってるし…
というか早く言ってよ(泣)
『俺は、冬夜。藍川冬夜。』
冬夜... 綺麗な名前だな。
『冬夜さんはいくつなんですか?』
『16だよ。月姫は?』
雰囲気に合わない年齢に驚いたけど、
呼び捨てにされたことにもっと驚いた。
私が驚いたことに気付いたのか
冬夜さんは謝ってくれた。
『あ、ごめん。いきなり呼び捨てとかやだったよね?』
『いやっ、大丈夫です!びっくりしただけですし…』