お姫様は王子様を演じてる




「……多分、アイツはお前をどっかのヤクザのボンボンかなんかだと思ったんだろうよ。
ケイの腕を捻り上げる腕っ節、四寮に入れる家柄、俺に生意気な口を聞く…
それを引っくるめたら、頭の固い兵藤が考えつきそうなことだしな。
大方、お前の背中に墨でも入ってないか確認したかったんじゃねぇか…」



「うわ…墨って入れ墨のことだよね?」



「当たり前だろ…一々聞くな、めんどくせぇ。
兵藤の父親は警察庁の長官だからな…アイツも将来はそっちの道を選ぶみたいだから早めにお前をマークしとこうとしたんだろうよ…」



何だか予期せぬ展開に空いた口が塞がらない…
女だと疑われるんじゃなくて犯罪者予備軍だと思われてたなんて複雑だ。



「……言っとくけど、助けたわけじゃねぇぞ。
俺が納得するまでお前にはここで苦しんでもらわなきゃならねぇからな…」



澪はチッと舌打ちをした後忌ま忌ましいとでも言うように言葉をそう吐き捨てた。


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