お姫様は王子様を演じてる


「けど一応…言っとく…ありがとう」


「……チッ」



お礼を言った私にそんなものは必要がないと言うようにまた軽く舌打ちをする澪。



コイツにも何気に良いところがあるのかもしれない。私の事をムカつくとか嫌いと言いながらも助けてくれたし…



冷血な澪にも優しい克也おじさんの血がほんの少しは流れてるんだね。



「おい…何だその目は?
喧嘩売ってんのか…?」



私の慈悲深い視線を憐れみの視線だと澪は勘違いしたらしく目つきがかなり鋭くなる。



「いや、売ってません!
確実に売ってません!」



何となく昨日見た悪夢を思い出して私は必死になって首を振りながら否定の言葉を口にした。



「お前は昔から生意気な野郎だな…」



ん…?昔から?
克也おじさんも私と澪が会ったことはあるって言ってたけど…私の記憶の中に澪はいない。



でも今の澪の口ぶりだと私と澪は昔から犬猿の中だったってこと?


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