お姫様は王子様を演じてる
「……おせえ」
いや、そんなこと言われましても…待っててなんて頼んでないんですけど…
澪は、不機嫌そうに私を見ながら『行くぞ…』と呟いてスタスタと前を歩く。
「澪…僕朝ご飯食べてないんだけど…」
「…あぁ?」
「……うん、分かった。
今日は我慢する」
有無を言わせない澪の迫力に負けて私は朝ご飯を我慢することに決めた。
別にすごくお腹が減ってたわけじゃない、ただ食事をとっている間に澪に私を追いて行ってほしかっただけだった。
昨日までひたすらムカつく存在だった澪が、今朝の事で少し印象が変わったかも。
克也おじさんが言った通り実は優しい奴なのかもしれないと思うと、一緒に登校する事を面とむかって拒絶することは出来なかった。