お姫様は王子様を演じてる
「……おい」
5分も経たないうちに澪はコンビニから出て来て、手には小さな白いビニール袋を持っている。
「何買ったの?」
「……」
「……1時間目は遅刻だね、特進だから気にしなくていいかー」
「……屋上」
「はい?」
「……学校着いたら、屋上行くぞ」
やっと返事をしたと思ったら『屋上行くぞ』って…
何これ?シメられるの私?拳で語り合おうぜ!的なノリなのかな…
いらない!そんな青春いらないから!
「ごめん、授業気になるし屋上は行きたくないです…」
私の返事に澪は納得がいかないらしく、眉の間に深く皺を作った。
「……兵藤にバラす」
「……」
「……おい」
「なんか…屋上、行きたくなっちゃったなー…」
弱々しく答えると、澪は口の端を少し上げて満足げな表情を浮かべた。