永遠の唄

シャイガール・シャイボーイ

告白したことは私のクラスメートの女子にはあっという間に回った。
だからその分みんな協力してくれて、私の告白をOKすうりょうに佐藤先輩にいろいろ言ってくれたりもした。
でも、私はそんな事どっちでも良かった。
協力してくれることは嬉しいけど、佐藤先輩と両思いになりたいなんて思わなかった。
━━━━それが私の本心。
それでも、私の気持ちは周りの子には言わなかった…。言えなかった。
そんな時…
「怜ちゃぁ~ん。圭なぁ~付き合ってくれるって言ってたよ♥」
明るい声で話しかけてきたのは、同じ小学校の結衣だった。
「あたしが~、圭に説得したんだ~!感謝しなさい♪」
そう、佐藤先輩の事を名前で呼んでいる結衣は佐藤先輩と仲が良い、仲が良いというよりは仲が良くなった。私の告白を通して…。
結衣は人見知りをしない子ですぐに誰とも仲良くなれる…そういう女の子だった。
「えッ!?そうなの??」
それでも、佐藤先輩がOKしてくれそうな事をきくと嬉しかった。
私にとって、告白や付き合うなんて始めてのことだから。気持ちの不安など全部忘れて、ただ佐藤先輩と付き合いたい、そう思えた。
「うん、今日ちゃんと圭と話しなよ!」
「ありがとうね」
あまりスキでなくても始めての彼氏。
それだけで私は嬉しかった。心は神谷さんに恋をした時と同じ…。
大きく高鳴っていた。
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