野獣な執事とワンコお嬢様
執事モードのヒョウと一緒に、雪乃さんの部屋に入った。



広い部屋は、キレイに整頓されてる。



ひとり暮らしなんて、あたしには考えられないなぁ…。



1日寝て過ごしちゃいそう…。



「お茶いれるから座ってて」

「やりますよ」

「いいよ。2号くんも今日はお客さん。座って待ってて」



ヒョウは居心地が悪そうにソファーに座った。



ヒョウがお客さんなんて、なんだか不思議だ。



「龍蔵、どんな感じ?」

「ヘコんでますよ。雪乃さんと別れてから、毎日中学生みたいな時間に帰宅してます」

「ウソだぁ~。龍蔵のことだから、遊びまくってんじゃないの?」

「そう思ってましたが、結構ダメージが大きいみたいです」

「ははっ!!」



やっぱり気になるのかな…。



雪乃さん、お兄ちゃんのことまだ好きなの?



雪乃さんが出してくれた紅茶に砂糖を入れて混ぜた。



「で、琴音はあたしが心配で来たの?」

「うん…」

「ありがとね」



そう言って笑った雪乃さんの笑顔は、いつもと違っている気がした。



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