野獣な執事とワンコお嬢様
なに…してんだ、俺…。



琴音も相当びっくりしたのか、小さな口をぽかんと開けている。



「今のは…えっと…」

「ひ、ひとりで行くから…ご褒美とか…かな?」

「そう、ですかね…?」

「急すぎてすっごくドキドキしたぁ~…」



俺も焦ったって。



あまりにも自然にキスなんかしちゃって…。



仕事中なのに!!



顔の赤い琴音が部屋を出て、後ろを追いかけた。



別れてる時にあんなことしなくてマジでよかった…。



ってか、無意識ってのはヤバいよな…。



よし、気をつけよう。



玄関を開けると、そこには運転手と1台の車。



後部座席のドアを開ける俺。



「何時に帰るの?」

「わからないので、遅くなるときはタマキさんにお願いしてあります」

「そっかぁ~…。よくわかんないけど頑張ってね!!」

「ありがとうございます。行ってらっしゃいませ、お嬢様」

「行ってきます!!」



走り去る車を見送り、俺も準備開始。



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