野獣な執事とワンコお嬢様
有栖川家の執事用制服は、スーツとしては着れない。



冬は上着を着るけど、寒くなければネクタイにシャツにベスト。



色は黒ではなく、グレーで統一されていて。



この服は有栖川家の執事しか着れない服。



なので部屋に着替えに行き、スーツを着用。



龍蔵さんのサポート係として、気を抜くわけには行かない。



シンプルなスーツを身に纏い、リビングに行くとこっちもスーツ。



「何でも着こなすね、2号くん」

「とんでもないです」

「17歳でスーツってここまで似合うの?もっと就活!!みたいな感じは出ないの?」



そう言われても…。



雪乃さんの批評に何にも答えられず。



「行ってくるよ、雪乃」

「うん、稼いできなね、坊ちゃん」

「坊ちゃん言うな…」

「まぁ、頑張って」



最近めっきりおとなしくなった龍蔵さんと、車で向かう会社。



運転は会社の運転手らしくて、有栖川家の運転手とは違う人。



さすが有栖川財閥と言わんばかりの高級車。



< 414 / 500 >

この作品をシェア

pagetop