野獣な執事とワンコお嬢様
龍蔵さんは緊張のかけらもなくて。



「雪乃が俺のことバカにすんだけど~」

「仕方ない。龍蔵さんはぬるま湯で育ったボンボンだから」

「うるさいよ、ヒョウ…。お前、クビにするよ?」

「できるもんならしてみれば?タマキさん、仕事増えたらキレるだろうけど。後琴音、俺がいなくなったらマジで死ぬかもな~」

「ぶぅ~!!腹黒執事!!」

「今は執事じゃなく、パートナーね」



執事の時間は龍蔵さんは俺を2号と呼ぶ。



他は『ヒョウ』と、昔から呼ばれてる呼び方。



龍蔵さんには遊んでもらった記憶もあるし。



仕事は仕事、休みは休みと割り切れる人だと思う。



「執事のままで連れてくればよかったぁ~」

「俺にお茶汲みでもやらせる気?」

「それいいかも」

「降りてやろうか?この仕事」

「ウソです、ごめんなさい…」

「早くデカくなってくれよ。龍蔵さん次第なんだから」

「デカくなるよ、頑張るしね~」



何にも考えてなさそうに見える龍蔵さん。



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