ヴァルキュリア イン キッチンⅡeternal
 ―――でも、今年のコンテスト、お前となら出てもいいかなって思ってる。



 その時ふと、一条の声が脳裏を過ぎった。


 その言葉を聞いた時、心の底から信用されているのだと思い嬉しかったのを覚えている。


 奈央はUSBに手を伸ばして掴むと滲む視界を振り切るように左右に頭を振った。


 重い身体を緩慢な動きで起こして、よろける足で立つと再び走り出した。
< 260 / 326 >

この作品をシェア

pagetop