Dearest

9・夏休み

季節は夏。

昼も夜もけたたましく虫が鳴いている。



子ども達は学校が夏休みとなり、1日中クーラーの効いたリビングでゴロゴロしている。



今夜もラヴの帰りを待ちながら、アキと子ども達はリビングに寝転がっていた。




「あんた達、夏休みなのに友達と遊んだりしないの?」

「暑すぎて外なんて行きたくねぇよ」

「ゴロゴロしてばかりだと太るわよ」

「アキじゃあるまいし」



子ども達はダルそうに冷蔵庫に向かうとアイスを探し始めた。




「あれ?アキ、アイスないよ」

「そりゃ昼間にあれだけ食べればなくなるわよ」

「アイス食べなきゃ溶けちゃうよ〜」



レオンは駄々をこね始める。

こんな事は日常茶飯事だ。




「じゃあ今日もコンビニ行く?もう夜遅いからスーパーは閉まってるし」

「行く―♪」




アキは子ども達に虫よけスプレーを吹きかけると、財布だけ持って家を出た。
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