ブラック王子に狙われて②
「ねぇ、慧くん。絢と一緒に帰らない曜日って?」
「あっ、はい。月水金です」
「週3日ね?」
「はい。それが何か?」
「えっ?……えぇ、ちょっとね…」
少し曇り顔の絢の母親。
1人で帰らせるのはやっぱりマズいか?
1時間ちょっとだし、学校で待たせるか?
俺がそんな事を考えていたら
「慧くん、お待たせ。行こう?」
「あっ、んー。小母さん、ご馳走様でした」
「どう致しまして~2人とも気をつけてね?」
「「はーい」」
俺らはいつものように手を繋いで学校へ。
それから2日後の放課後。
木曜日の今日は一緒に帰れる日。
俺は絢が迎えに来るのを教室で待っていた。
けれど、20分しても来る気配が無く。
痺れを切らして、絢の教室へ。
『2C』と書かれた教室のドアを開けると
教室内には数人の生徒が。
その中に――――