Hurly-Burly3 【完】

「ち、ち、ち」

色っぽいその声にドキッとしたとは言わないでおこう。

明らかな身長さであたしの体が浮く。

「あわわわわわわわわ!」

パニック状態のあたしを地面に下ろすちぃー君。

「お前、猫より手間がかかる。」

いきなり、猫と同等の扱いされた。

寝起きのちぃー君の機嫌の悪さときたら

豆腐の切れ味なみにスパッとしている。

「一瞬で背が伸びたのかと・・・」

はふっと息を吐く。

「ちぃー君、瞬間移動出来るの!?

エスパー千治になる気で居るのか!?

大変だ、みんな。ちぃー君がかくし芸

大会を計画しているの違いない。」

「お前、何言ってんだよ。」

ちぃー君、変な子だっていう目で見ない

で頂けるだろうか?

「ちぃー君」

「ん?」

この子は本当にマイペース過ぎてあたしは

とても心配だ。

「いつになったら放して頂ける?」

腰に手を回したままなんです。

あたしじゃなきゃ勘違いしているぞ!?

自重したまえ。

その無自覚にマイペース振りまくの。

「・・・・・・・・・・・・・・」

「投げていい!?投げていい!?」

どっきり大作戦したかったなら大成功

だと思いますよ。

今なら、ちぃー君が後ろだから背負い投げ

出来ると思う。

だけど、後ろから只ならぬオーラ発している。

大魔王降臨しているに違いない。

「とぅるるるるるるー」

とりあえず、歌ってみた。

何の考えもなしにこの珍妙の場を一変すべく

大きな賭けに出て見たのだ。

だって、みんな沈黙の状況だったのだもの。

この変な空気を変えるためにあたしは体を

張ってやったのだ。

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