Hurly-Burly3 【完】
ポーカーフェイスで表情ちっとも変えないんだから。
痛そうでも辛そうでもそう感じさせない。
だから、それが一番怖い。
日和がいつでも消えてしまいそうに感じる。
「心因性ってのは治るのかよ?」
「ストレスさえ感じなきゃ発症しないでしょ。」
「ヒヨリン丈夫そうに見えるけどな。」
「そういう子に限って脆いものがあるってことよ。
覚えときなさい!」
何であたしが助言あげなきゃいけないのよ。
「サユリちゃんって優しいところあるね~」
「あのね、日和のこと譲ってあげてんだから
下手打たないでくれる?日和を困らせるとか
してみろ。その鼻へし折ってやるわよ。」
最近、鼻フック覚えたんだから。
「サユリン、落ち着いて!」
「成君にはしないから安心して。」
「そういう問題じゃないよ。」
日和が居心地よく感じちゃう理由が少し分かる。
あの頑なに変わらない表情が崩れるのも分かる。
「お願いだから日和捕まえてて。」
あたしの知らないところで何かが変わり始めてる。
日和が知らない内に居なくなったらあたしは
どうしようもなくなる。
「サユリちゃん?」
「あたしは日和と10年の付き合いになるけど、
知ってることなんて少ない気がするの。」
日和のこと本当に全部分かってたらこんなに
不安に思うことはない。
「心因性ってそんなにやべー病気なのかよ。」
「違う。日和、顔に出さないで溜め込むタイプ
だから妄想で何とかカバーしてんじゃない。
日和のこと今更突き放したりしたら地獄の果てまで
追ってニ度と立ち上がれないようにしてやるわよ。」
「怖っ」
「そんなことお前が心配すんな。」
この男、日和の隣の席のヤツ。
マコが言うにはこの地区で一番偉いヤツとか
言ってた・・く、黒宮千治!!