やわらかな夜
「ねえ」

艶めかしくて美しいその脚を見せられて、客が黙ってる訳がない。

「シュージ」

あかりの手が俺に向かって伸びてきた。

「――んっ…!?」

彼女が驚いて目を見開いたのは、当然の反応だ。

俺は伸びてきたその手をつかんで、唇を重ねたのだから。

「――シュージ…ああっ…」

白く柔らかいあかりの肌に、俺は薄紅色の跡をつけた。

「――あかり…」

耳元でささやくように名前を呼んだら、ビクッとあかりの躰が震えた。

ドレスのうえから主張している胸の先を指でつまんだら、
「――あっ…!」

あかりの脚がぐらついた。
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