モルフェウスの誘惑 ※SS追加しました。
今日は仕事が休みと言うこともあり
美雨は朝からアトリエに来ていた
アトリエに入った途端、
何か違和感を感じた
「何だろう…」
ゆっくりと、アトリエ内を見渡す美雨
「あっ」
思わず小さく叫び声が出た
美雨は気づいた
アトリエ内にいくつも
置いてあった描きかけのキャンパス…
杜が何度も何度も描いては
途中で止めていた女性の絵
今では美雨もその絵のモデルが
誰であるかハッキリと解る
杜の実姉である、かの子だ
それが全部消えていた
「なんで…?」
「もう、描かねぇから…」
「…っ!」
声に驚いて振り向くと
いつの間にか杜がそこにいた
「描かないって…どういうことですか?
まさか、絵を…」
美雨は咄嗟に杜が絵を描く事をやめてしまうのではないかと思った
「違う。女は…女の絵はもうあんたしか描かない。これからは…」
突然の杜の発言に美雨は
なんと答えていいやら、解らなかった
美雨が何ともいえない表情で突っ立っていると
ゆっくりと杜が近づいてきた
そしてーーー
美雨の頬に両手を添えると
そっとキスをした
ーーー美雨の額に…
それは
とても厳かだった
何かの儀式のようにも思えるほど
神聖なものに美雨は感じられた
「杜…さん?」
「これからは
あんただけを見ていこうと思う
絵のモデルとしてだけでなく…
あんた…美雨そのものを見ていきたい」
杜はそう言うと
今度は少し美雨を上に向かせ
唇をそっと重ねた
唇は何度も優しく重ねられるのに
美雨はまるで夢の世界のように思えていた
「なあ?」
突然、唇が離された
「へっ?」
美雨が間の抜けた声を出すと
杜は言った
「目くらい閉じろよ
しずらいだろが…クックックッ」
杜が笑いながら言った
美雨は思った
自分はもう駄目かもしれない…と
杜の笑顔を初めて見た今
この瞬間から
自分がどんどん欲深くなるのが
ハッキリと解った
もっと、もっと
杜を知りたくなる
杜の側にいたくなる
杜にたくさん触れたい
杜にもたくさん触れてほしい
杜をどんどん好きになる
好きの気持ちが今、この瞬間も
加速する
自分でも止められない
もちろん、
誰にも止められない
杜にハマっていくのが
わかる
美雨は思った
これがーーー
この杜の笑顔こそが
ーーーモルフェウスの誘惑なのかもしれない
美雨は朝からアトリエに来ていた
アトリエに入った途端、
何か違和感を感じた
「何だろう…」
ゆっくりと、アトリエ内を見渡す美雨
「あっ」
思わず小さく叫び声が出た
美雨は気づいた
アトリエ内にいくつも
置いてあった描きかけのキャンパス…
杜が何度も何度も描いては
途中で止めていた女性の絵
今では美雨もその絵のモデルが
誰であるかハッキリと解る
杜の実姉である、かの子だ
それが全部消えていた
「なんで…?」
「もう、描かねぇから…」
「…っ!」
声に驚いて振り向くと
いつの間にか杜がそこにいた
「描かないって…どういうことですか?
まさか、絵を…」
美雨は咄嗟に杜が絵を描く事をやめてしまうのではないかと思った
「違う。女は…女の絵はもうあんたしか描かない。これからは…」
突然の杜の発言に美雨は
なんと答えていいやら、解らなかった
美雨が何ともいえない表情で突っ立っていると
ゆっくりと杜が近づいてきた
そしてーーー
美雨の頬に両手を添えると
そっとキスをした
ーーー美雨の額に…
それは
とても厳かだった
何かの儀式のようにも思えるほど
神聖なものに美雨は感じられた
「杜…さん?」
「これからは
あんただけを見ていこうと思う
絵のモデルとしてだけでなく…
あんた…美雨そのものを見ていきたい」
杜はそう言うと
今度は少し美雨を上に向かせ
唇をそっと重ねた
唇は何度も優しく重ねられるのに
美雨はまるで夢の世界のように思えていた
「なあ?」
突然、唇が離された
「へっ?」
美雨が間の抜けた声を出すと
杜は言った
「目くらい閉じろよ
しずらいだろが…クックックッ」
杜が笑いながら言った
美雨は思った
自分はもう駄目かもしれない…と
杜の笑顔を初めて見た今
この瞬間から
自分がどんどん欲深くなるのが
ハッキリと解った
もっと、もっと
杜を知りたくなる
杜の側にいたくなる
杜にたくさん触れたい
杜にもたくさん触れてほしい
杜をどんどん好きになる
好きの気持ちが今、この瞬間も
加速する
自分でも止められない
もちろん、
誰にも止められない
杜にハマっていくのが
わかる
美雨は思った
これがーーー
この杜の笑顔こそが
ーーーモルフェウスの誘惑なのかもしれない