思春期の恋
え。今、すごく大事なことを、
さらっと言われたような気が・・・・
「避けてたんじゃなかったの?」
「うん」
「嫌われたんじゃなかったの?」
「嫌いになったことなんて、
一度もないよ」
そんな・・・
じゃあ、今まで私何を・・・
ぐっと柊司の胸を押して、顔を見た。
「好き?好きなの?
私のこと好き・・・だったの?」
柊司は、顔を真っ赤にして目をそらした。
「そんな、真っ正面から聞くなよ・・・」
顔を背けている柊司の両頬を挟んで、こっちを向かせた。
大きな瞳をくりっくりにさせて柊司は驚いていた。
「ちゃんと答えて」
私がそういうと、柊司はやっと目を合わせてくれた。
柊司とじっと見つめ合うと、やっぱりドキドキした。
「ずっと・・・最初から好きだったよ。
初恋だよ、俺の」