思春期の恋
「初恋・・・?」
柊司は両頬を抑えていた私の両手を掴んで、頬から離した。
そして、大きく頷いた。
そうだったんだ・・・
「もう、恥ずかしいとかそんなんで、
颯子への気持ちを抑えられない。
俺、本気で好きだから。
行こう。遅刻するぞ」
柊司は、私の腕を離した。
「柊司」
「ん?」
「足が痛い」
「え・・大丈夫か?」
柊司は首を傾げた。
私は柊司の手を繋いだ。
「一緒に行ってよ・・・」
柊司は繋いだ手をちょっと持ち上げた。
「あ・・・うん。わかった」
手を繋いで、歩幅を合わせて、
ゆっくりと一緒に学校へと歩いた。
【 98 99 100!!
そよちゃんちから僕のうちまで
ぴったり100歩だよ!!】
あの時と同じだ・・・
手を繋いで、
歩幅を合わせて・・・