思春期の恋
その日の放課後、
教室に柊司が来た。
周りがニヤニヤしているのが気になったけど、
柊司はお構いなしに、私の机の横に来た。
「あのさ、後輩に稽古つけてほしいって言われて、
ちょっと部活に顔出してくる。
颯子は?先に帰・・・」
「待ってる。
待ってていい?」
そう言って座ったまま柊司を見上げると、柊司は優しく微笑んだ。
「見る?剣道」
「見に行って・・・いいの?」
見たい・・・見たい!
バスケしている時みたいに、
こっそり見るんじゃなくて、
しっかりと、柊司が剣道しているところ、
見たい!
超期待しながら、柊司の答えを待った。
柊司はくくくっと笑って、私に手を差し出してきた。
「じゃあ、一緒に体育館行くか」
私はその手をぎゅっと握った。
そしてそのまま立ち上がらせてくれて、
リュックを背負って、柊司と一緒に体育館へと向かった。