ガラスダマ


最初の頃の感動なんて、いつの間にか消えていった。

慣れって怖い。


これが普通だなんて錯覚に陥ってしまう。


おいしいご飯も当たり前。

ずっとあたしが望んでいた円満な家族も、もう羨むなんてことはない。


些細な事を幸せと感じられる前に、もう当たり前になってしまっていた。


「これ、あの人に持って帰ってあげて」


おばさんに渡されたのは晩御飯の余り物。

後ろでおじさんも頷いている。


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