ガラスダマ


お父さんはこの人に何かしたんだ。


あたしがその人の娘だと知って、気分も悪くなっただろう。


「やっぱり…帰ります」


まだ食べきれていないお粥をおぼんに乗せて、ベッドから出た。


こういうのたまにあるんだ。


お父さんは自分が好きじゃなくなったらバッサリ相手を切る。

その恨みをあたしに向ける人もけっこういた。


何であたしが…

何でそんな目を向けるの…


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