ガラスダマ


「あいつは大丈夫だよ」


…そうだよね。

珠はきっと大丈夫。


おばさんが高橋に持たせたんだろう。

冷却シートがオデコに貼られた。


「ん…」


おぶって帰ろうと思ってるのか、背中をあたしに向ける高橋。

ここまで走ったんだよ。

自分で歩けるに決まってるじゃん。


高橋の優しさを無視して、歩いた。


でも歩いて帰るにはちょっと遠くて、電車を使って自分の家へと戻った。


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