ガラスダマ


そりゃあ最初は悲しんでくれるかもしれない、でも時間が経てばあたしの事なんてきっと忘れてしまうの。


きっとお父さんの記憶からも。

あたしは最初からいなかったことになるのかな。


ふと机の上に目をやると、コンビニの袋が置かれていた。



ゆっくり起き上がり、その袋を手に取る。

中にはおにぎりが入っていた。


「……むかつく」


立ち上がり窓を開けて袋ごと鷲掴みする。


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