マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
幹居の母親の言葉に、“そうですね”と返す。


すると幹居先輩の箸がピタリと止まった。


「ちょっと待って……十六夜ってもしかして、十六夜 百南《いざよい もな》!?」


「ああ、オレの姉をご存じで?」


「知ってるも何も……百南、私のクラスの隣だよ!?百南の弟なの十六夜君!?」


まさかオレが自分の隣のクラスの女子の弟だとは思ってなかった幹居先輩は、ただでさえ大きい目を更に見開く。


「そうですよ。高校での幹居先輩の話は、姉から聞いてます」


「ちょっとちょっと!なんでその事もっと早く言ってくれなかったの!?」
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