マイルド・ガールとワイルド・ボーイ3
どうにか寧央と弥紗に納得して貰って、その場は収束。


「楓……いいよね?」


寧央と弥紗が接客に戻った後、私は楓にコッソリと尋ねた。


楓は私の言いたい事、やりたい事、全部分かっているのか、軽い笑みを浮かべている。


そのままポンッと頭に手を置かれた。


「いいよ。例え長峰と細石が理解してくれなくても―――…オレは何が何でも説得させるから」


頭に置かれた手から、“大丈夫”という楓の気持ちが伝わる。


ポカポカ心が温かくなって、張りつめていた私の心は簡単に解凍されて行ったのだった。


「ありがとう………楓」
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