ハニー・トラップ ~甘い恋をもう一度~
「……梓……梓……」
優しく囁くように名を呼ばれ、ゆっくりと目を開ける。
目の前には、うっとりと微笑み私を見つめる遼さんの顔。
大きくて温かい手は、私の頭を撫でながら時折ひと束掴んで弄んでいた。
「身体、大丈夫か? ごめん、もう少し理性を保てると思ってたんだけど……無理だった」
申し訳なさそうに目を伏せる仕草が可愛くて、つい意地悪を言ってみたくなってしまった。
「ほんと。これじゃあ、身体がいくつあっても足りないよ。当分の間はおあずけだね」
ぷいっと顔を背け後ろを向くと、背中から身体を撫でるように手が前に入り込んできて、グッと身体を重ねた。
お尻の辺りに当たる、いつの間にか復活している彼自身に驚き身を捩ると、体の前にある手が両胸を掴み先端を摘んだ。
「ちょっとした刺激でこんな風に感じちゃう梓が、我慢出来るならおあずけでもいいよ」
クスクス笑いながら胸を弄び、うなじを舐め上げた。
「ズルい……」
「何とでも」
甘い吐息混じりに囁く声は、遼さんお得意の上から目線。
今まで身体を弄んでいた手は、人の身体を熱くするだけ熱くしておいて、もうピクリとも動いていなかった。
一度火がついてしまった身体は、冷めることを知らない。
何だか腑に落ちないけれど自分から身体を元の位置に戻すと、遼さんの首に腕を絡みつけキスをした。
「それは、ごめんなさいのキス? それとも催促のキス?」
意地悪な瞳に観念して「両方」と答えれば、また彼の熱い身体が重く伸し掛かった。