traitor
「えぇーでは
皆さんは係員の誘導に従って下さい。
もちろん拒否することは出来ません。
あなたたちを守るためですので、どうしても嫌な人は犯罪に塗れたあの大人たちのいる醜い世界に帰ってもらって結構です。すぐに死ぬのは目に見えていますが、帰りたい人はどうぞ。引きとめませんので。
帰りたくない。という人はどうぞ残ってください。食べ物や生活に必要なものは全て揃っております。それでは誘導に従って下さい」
長々と達者な口調で喋り倒した後は
先ほどと打って変わって静かだった。
みんな余程あの世界に帰りたくはないのであろう。
心に負った傷は多分同じだ。
「15歳以下の子ー集まれー♪」
突然場違いな身震いするほど恐ろしく明るい声が響いた。
「「はぁーーい」」
それにつられてか小学校低学年であろう
可愛らしい声が聞こえた。
「いい子ねぇー♪
じゃあ行きますよぉー
ちゃんとあたしについてくるのよー」
うざいほど明るいこの人についていくと
目の前には先ほどの建物より一回り小さい建物。
はたからみれば病院や学校のようにも見えるが
一体何なのだろうか。
ぞろぞろと中に入っていく子供たち。
何も不審感を抱かないのであろうか。