あの時の約束
「うちには難しいなぁ」
「大丈夫。真衣なら出来る」
「うんなんかやる気が湧いて来た。ありがとう」
「うん。皆で頑張ろう!」
「うん」

「神様お願いします。今の幸せがなくなっても良い。その代わりにあの日に戻してください。やり直したい。あの日の後悔は嫌。お願いします。神様お願いします。うちお願い聞いてください」

毎日空に祈った。
戻る事なんて無いのにその事は判っているのに、どうして願い続けるの?
そうか、判っているけど戻る事を信じて居たいんだ。
だから願うんだ。
「真衣今日も頑張って」
「うん」
話せても同じ時間に行き帰りするのは難しい。本当は側で笑って居たい。
あの向日葵の様に。
太陽の様に側で輝きたい。
もっともっと一緒会話したい。
又一緒に桜を見たい。友達として一緒見たい。
向日葵の様に輝く佳龍の笑って居る顔が見たい。
向日葵の様に輝く君が大好きだから。
今のままじゃあ嫌。うちは君が居るから笑える。もう嘘は付きたく無い。ピュアな気持ちでたくさんの人と一緒に居たい。
今なら心を素直に出来る。
でも今うちは七時五十分には学校に居る。佳龍達と行くと八時二十分位に着く。
だからめちゃくちゃ早く来てる。
「行くぞ」
縄が回転し始めた。一回二回三回四回引っ掛かった。
もう一度始まった。
一回二回三回四回五回六回又誰かが引っ掛かった。
何回もやったけど十回だけ跳べなかった。
全員リレーでは半周走った。
バテバテ!
でも空に祈った。

「神様お願いします。今の幸せがなくなっても良い。その代わりにあの日に戻してください。やり直したい。あの日の後悔は嫌。お願いします。神様お願いします。うちのお願い聞いてください」

何度も言う。
叶わなくても良い。こうしてるとリラックス出来る。落ち着く。だから祈ってる?違うどこかで信じて居たい。
それが本当の気持ちなんだ。
信じて居たい。やり直したいからあの日に戻してくれると信じてる。
だから祈ってる。
<真衣今何してる?>
<今空見てる>
<楽しい?>
<楽しいかな!空綺麗だし>
<そっか!俺と同じ>
<そうなんだ>
<綺麗だなぁー>
<うん>
<真衣が綺麗だし可愛い>
<えっうち?ありがとう>

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