あの時の約束

うちはなんとなく佳龍にメールを送った。
＜うんの誕生日覚えてる？てか知ってる？＞
＜覚えてるで十一月六日やろ＞
＜良かった覚えててくれた。ありがとう＞
＜真衣も俺の誕生日覚えてるし、忘れたら可哀想やん＞
＜ありがとう＞
＜うん＞

うちには嬉しかった。忘れられている存在やと思っていた。覚えてくれる人なんて居ないと思った。でも覚えて居てくれた。 嬉しくて嬉しくて嬉しくて泣いた。つまり嬉し泣き。
＜藍千うち藍千とは一緒に居れ無い＞
＜なんで？＞
＜うちと付き合った、男子は不幸になるから＞
まるきり嘘。後悔をしたうちと居っても楽しく無いと思う。だからそう言った。
＜そんな事無いて＞
＜藍千を悲しませたく無いから別れて＞
＜嫌＞
＜藍千さようなら＞
＜さようならは嫌だ＞
＜本当にさようなら。バイバイ＞
藍千のアドレスを消去した。電話も着信拒否にした。(藍千だけ！)

「神様お願いします。今の幸せがなくなっても良い。その代わりにあの日に戻してください。やり直したい。あの日の後悔は嫌。お願いします。神様お願いします。うちお願い聞いてください」

空から光が舞い降りて来た。眩しい光。

「神様お願いします。今の幸せがなくなっても良い。その代わりにあの日に戻してください。やり直したい。あの日の後悔は嫌。お願いします。神様お願いします。うちお願い聞いてください。」
「本当にそれで良いのか？」
空から、光から声が聞こえて来た。
「真衣はそれで良いのか？今の幸せがなくなっても良いのか？」
「はい」
「今幸せだけど何かが足りないの！それが佳龍だって事に築いた。佳龍の事好きなのに周りに嘘付き続けてた。もう嘘付きたく無い。だからお願いあの日嫌最初に別れようて言われたあの日に戻してください。やり直したい」
空の光が薄れて行く。
消えかけてる空の光。消えるまで祈った。
「一生のお願い最初に別れようて言われたあの日に戻してくださいお願いします」
願いを叶えて。うちの一生のお願い。
そう思いながら、寝て居た。
「真衣の願い聞き届けました。真衣にチャンスを与える。あの日に戻して挙げよう。その代わりチャンスは一回だけだ」
「はい」
「本当に一回だけだ」
「判りました。ありがとうございます。神様」