幼なじみをやめるまで
ドクンドクンと煩くなる心臓。




ポッと頬に熱を帯びているのが分かる。

動揺する頭とは別に、冷静に千裕の姿を追う目。






こんな顔、見られたくないのに、目が離せない。







「さて、終わった。帰るか」




パンと手を叩いた千裕が振り向く。







「う、うん。ありがと。助かった」





振り返る寸前に、今度は私の方がクルリと千裕に背を向けた。






ドクンドクンと鳴り続ける胸を押さえながら、カゴを片付ける。



「咲、俺カバン取ってくるからここにいて」



「あ、うん。よろしく」



千裕の顔が見れない。
だけど、手を動かしていたおかげで怪しまれずにすんだ。
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