君と、世界の果てで


『落書きスペースに移動してねっ☆』



言われた通り、機械の裏に回る。


ああ、疲れた。


ライブより緊張した。


俺はその場にヤンキー座りしてしまった。


もう、二度とやるものか。



「なんか書いて、ホラ」


「あぁ?まだあんのかよ……」



機械の裏にまで画面があり、でかいペンでタッチすると、字が書けたりするらしい。


そんなの常識だって?


知るか!!



「適当にやってくれ……」


「えぇー」



疲労困憊でペンを握る気にもならない。


作曲ソフト以外は、どの機械も苦手だ。


深音は若い女の子らしく、テキパキと日付やハートを画面にはりつけていく。


ペンで、


『大好き!』


と書かれた時は、吐くかと思った。



『ずっと一緒』


『FOEVER LOVE』



……もうやめてくれ。


何で金払ってまで、こんな思いしなきゃならないんだ。


これ作ったやつ、恨んでやる……。


< 359 / 547 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop