君と、世界の果てで
「今日のゲスト、WORLDS ENDさんです!」
「よろしくお願いしまーす!」
新幹線で地元に着くと同時に、車でラジオ局へ向かった。
テレビやラジオでしゃべるのは、主に崇文の役目だ。
「今では地元の星と言われる皆さんですが、何と、大晦日の歌合戦にも出場が決まったそうで。
おめでとうございます!」
「ありがとうございます!
ばあちゃんが泣いて喜んでたなぁ」
「今年はアルバムもシングルも、大ヒットでしたもんね。
で、先日発売されたアルバムをひっさげ、全国ツアー中の皆さんですが。
明日のクリスマスイブに!
なんと、ここ、地元でライブなんですよね」
パーソナリティが、やや大袈裟に原稿を読み上げる。
「はい。前売りは完売してますが、若干当日券が出ますので、よろしくお願いします」
営業トークは、渚担当。
崇文は大事な情報を間違えた事があり、この任務からはずされた。