君と、世界の果てで
「いや!」
深音はきっぱり言った。
「……そう来られると、さすがの俺も傷つくな……」
けっこう勇気が要ったんだがなあ。
やはりこう、自然の流れじゃいけないのか。
「だって、あたしが結婚なんて、パンクだよ。
絶対無理」
「あー、そう」
「家事嫌いだし、料理は下手だし、わがままだから、すぐ離婚するとか言いそうだし」
「正しい自己分析ができていて、大変結構」
「あたしは本気で言ってるの!」
深音はばしゃ、と俺の肩を平手でたたいた。
「普通の人とは違うんだよ。
薬も病院通いも一生だし、おばあちゃんになれても、平均寿命には届かないよ」
「そりゃ俺だって、同じようなものだけど」
俺はあの事故のせいで、いくつか内臓を損傷し、そのせいで、退院してからも定期的に病院で検査を受けなくてはならない。