君と、世界の果てで
深音の胸の傷と同じように、俺の体だって傷だらけだった。
「……それに、うっかり子供ができたらどうするの?
今休んだりしたら、すぐ他のバンドに抜かれて、WORLDS ENDは忘れられちゃう。
もう復帰できないかもしれない」
「…………」
「歌う場所がなくなるのは嫌。絶対、嫌。
家事や育児に追われて、家庭のにおいさせながらステージに立つのも、嫌」
ぎゅう、と深音は俺に抱きついてきた。
その細い腕が、彼女の不安を俺に伝える。
「……すぐ戻ってる女性ボーカルなんか、いっぱいいるだろ」
「うん……」
「自信持てよ。
お前は今いっちばん売れてるNEVERにも認められてんだぜ?
あっちはギターが二本ある分、サウンドの厚みでは負けてるかもしれないけど、
こっち生きた歌を歌えるボーカルがいる」